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2012年12月19日 (水)

うたつかい2011・9月号~2012・3月号

2011.9月号

自由詠「夏~水のある風景」

屋上の給水塔の陰にふたり逃げ水のようなアイスを食べた

水銀灯ほろほろひかる夏の夜に祭りのあとの欠片をさがす

水と銀やさしく響きあうものがかすかに見せる滅びの予感

なにげない言葉がしみる胸の奥ふいにこぼれた炭酸水の

雑味なき純水のように生きたくて地図も海図も持たないふたり

2011.10月号

題詠「月」

泣くことを自分に許す真夜中の月のひかりは胸にあふれて

テーマ詠「運動会・体育祭」

ひきよせる綱にしびれたてのひらをつなげば秋の距離感になる

自由詠「空」

不器用に欠けた言葉の空白が胸にひろがりわたしを冷やす

空を飛ぶ城に思いを馳せながら天空率を示す建築士

フロントとリアとサイドに雲浮かべ車は空を飛ぼうとしてる

駈けのぼる空の頂点ゆっくりと宇宙にしずむ膝がまぶしい

闇のなか黙ってきみにさしのべる手もあるだろう航空灯火

2011.11月号

題詠「空」

見上げれば果てない空が降ってくる「秋澄む」という季語を知った日

テーマ詠「装い」

誕生のなかに潜んだ死の影を忘れるために磨かれる靴

自由詠「秋深まって」

秋冷をたずさえてきた君の手に香る蜜柑のいとしき重さ

涼しさが寒さに変わる秋の日は紅茶の湯気で結界を張る

含羞がひろがる胸の夕焼けにかすめとられる柿の実ひとつ

さしのべて重ねたあとに離れゆく指先てのひらゆっくり冷える

目を閉じてだまされてみるチョコレートコスモスゆれる秋の迷宮

2011.12月号

テーマ詠「ラブレター」

ため息も小さな嘘もつよがりもみんな君への恋文だった

自由詠「れんげメレンゲ」

ゆびさきの形にそって色褪せるマウスは君の決心だろう

偶然に乗り合わせたね、この星に輪廻の果ては知らないけれど

イコールで結ばれているふたりなら誤差もやさしいスパイスになる

ほうせんか弾ける種子のあかるさで君が笑ってくれたのだから

金色に滴るひかりにとかされて思い出となる蓮華メレンゲ

2012.1&2月号

テーマ詠「約束」

身をかがめ約束させる指先が見上げる瞳に試されている

自由詠「夢の結び目」

いびつなるものを抱えるかなしみはほどけきれない夢の結び目

ぬかるみも光にあふれることがある赦されることを信じてあるく

夢みてた証のように残されたスノードームは本日も雪

連綿とつづく時間のきざはしで「今」が笑ってくれますように

しあわせと言ってごらんよ言霊はきっとあるから春は来るから

2012.3月号

テーマ詠「旅」

この旅を終えたら君と暮らすこと ふたりの旅は終わらないこと

自由詠・テーマ「春のはじめの風」

ささやかな人生の岐路に立つ君と吹かれた風は銀河のにおい

ゆっくりとメールをかわす待つことがやさしく満たすものをあつめて

吹きすさぶ風をみる朝きく夜に飛ばしてみたい拘泥ひとつ

三月のさむさサヨナラ桜咲く君をさそって散歩しようか

根を張らず生きていけると知ったからエアプランツのように自由だ

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