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うたらば

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2011年10月

2011年10月30日 (日)

090:そもそも(紗都子)

そもそものはじまりなどは忘れたが君と気が合うことは知ってる

089:成(紗都子)

成長のひとつのかたちと思えれば雑言さえも囀りになる

088:湧(紗都子)

何処から湧いてくるのかわからない青い焔が胸にゆらめく

087:閉(紗都子)

夜の闇に閉ざされてゆく扉たち今日と明日の境目になる

086:貴(紗都子)

口にすることのなかった「貴い」の言葉が浮かぶ新生児室

085:フルーツ(紗都子)

肉厚のグレープフルーツ食べおえてボウルのような皮を重ねる

084:総(紗都子)

総合的学習という曖昧な時間に飽きて見る窓、カラス

083:溝(紗都子)

修復のできなくなった溝ならばいっそ巨大な海溝になれ

2011年10月25日 (火)

082:万(紗都子)

万緑にひたされている今だけは傷つけるものをすべて排除す

081:配(紗都子)

おそらくは天の配剤なのだろう夜ごとわたしにかえりくるもの

080:結婚(紗都子)

結婚がはじまりだったあなたとの記憶ばかりを増殖させて

079:雑(紗都子)

雑踏に取り残されることだけを望んで生きた訳じゃないのに

078:卵(紗都子)

しなやかに片手で卵を割るひとの肩のラインがちいさく揺れる

2011年10月21日 (金)

077:狂(紗都子)

つらぬいた愛が狂気に変わるとき藪の椿の花がこぼれる

076:ツリー(紗都子)

ビル陰よりスカイツリーはあらわれてしばし歩めばまた消えてゆく

075:朱(紗都子)

渾身の力をこめて押す印の朱肉の色はどこか悲しい

074:刃(紗都子)

無造作にかざす刃がひかるのは闇が明日を隠してるから

073:自然(紗都子)

不自然な微笑である「幸せになってね」なんて言ったばかりに

072:汚(紗都子)

汚れゆく水の流れに逆らえば山までたどりつくかもしれぬ

071::謡(紗都子)

いつまでも母のこころにしまわれて不意にこぼれる童謡ひとつ

2011年10月20日 (木)

10月号の歌

「集」「真」「藍」真の青色あつまるという紫陽花のほとりは涼し

轟音は胸まで落ちる真昼間の空を砕いて飛ぶ戦闘機

「たたかう」のコマンドがない乾草をただ食んでいる穏やかな目に

おるどびす、しるる、でぼんと流されて捕食されゆく小さないのち

二段階右折してゆく昼さがり不器用なんて美徳のひとつ

(塔2011年10月号掲載歌・真中朋久さん選)

・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆

「集」~あづ、「真」~さ、「藍」~あい…ルビ付きです。

2011年10月14日 (金)

うたらばブログパーツ短歌「動」

無駄のない動線徐々に崩しつつふたりの恋は深まってゆく

・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆

田中ましろさんが主宰する「うたらば」のブログパーツ短歌、お題「動」に採用していただきました。
ありがとうございます。
しかも今回は初めて表紙フォト短歌に選んでいただいて写真付きなのです。
次のブログパーツ短歌に変わるまでの間ですが、素敵にかわいい写真を是非ともご覧くださいませshine

2011年10月12日 (水)

夜ぷち10/9

長旅をしたのだろうか網棚の雑誌はよれてふくらんでいる

・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆

企画テーマ「雑誌」で青井アナに朗読をしていただきました。
ありがとうございます。
朗読は9か月ぶり2回目のようです。
前回は「日記」の時でしたね。

2011年10月 6日 (木)

070:介(紗都子)

介入を阻止するものが多すぎて着ぶくれをした権力者たち

069:箸(紗都子)

ふぞろいにわれた割箸対称をなくしたものは自由に見える

068:コットン(紗都子)

くるくるとコットンキャンディからませて高く掲げた子は空に浮く

067:励(紗都子)

「やってごらん」と励まされたから飛べたのだ君の両手のやさしい地熱

066:豚(紗都子)

イベリコ豚と名をつけられて店に出るショーウィンドウで光をあびる

2011年10月 5日 (水)

065:羽(紗都子)

羽のない君のとなりに羽のない僕が寄りそう無機質な夜

064:おやつ(紗都子)

「おやつよ」と呼ばれるときの甘やかなあなたの声を忘れかけてる

063:丈(紗都子)

草の丈ぐんぐん伸びる黄昏に子どもの時はゆったり満ちる

062:墓(紗都子)

炎天の公園墓地にただひとり滴る汗はぬぐわずに行く

061:有無(紗都子)

やさしさの有無を見きわめ速やかに選別をする四月の少女

060:直(紗都子)

歪んでも直せるだろう軸とするものはいつでも自分で決める

059:騒(紗都子)

喧騒の街を歩いたいつまでも届かぬ声に耳をすませて

058:帆(紗都子)

汚れても破れてもなお張り直す帆には不屈の魂やどる

057:ライバル(紗都子)

ライバルの語源は小川おまえとは何処の水を争ったのか

056:摘(紗都子)

花首を切って摘みゆく花がらの秘めた思いが刺さる指さき

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