うたのわ1/17~1/27
そんなにも寂しかったの夜のきみ冷えた扉を重く閉ざして
しあわせと言ってごらんよ言霊はきっとあるから春は来るから
ぼくたちは出会う寄りそう神様のレシピのなかに生かされている
木枯らしを避けて子猫とたわむれるきみの背骨が透ける黄昏
紅色の肉球ほわり猫の足こっそり天のさそりを踏んで
青空に俄かに響く雷鳴によどむ自分が映しだされる
黙りこむ君は突然冬枯れの木立を抜けるまなざしをして
朽ちかけた木の幹を這う虫ならば覚悟をきめて寒空に飛べ
瑠璃色のシフォンフリルは架空なるものを求めてゆらめくばかり
「げんじつ」と言葉にすれば現実は少しかたくて舌にざらつく
夢をみる頃は過ぎても薔薇の香のハンドクリームやわらかに塗る
« 短歌講座 | トップページ | 001:春(高松紗都子) »
「うたのわ」カテゴリの記事
- うたのわ・5月~12月(2010.12.26)
- 4月のうたのわ(2010.05.06)
- 3月のうたのわ(2010.04.06)
- 2月のうたのわ(2010.03.04)
- うたのわ1/17~1/27(2010.01.28)
トラックバック
この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/536119/47413258
この記事へのトラックバック一覧です: うたのわ1/17~1/27:
コメント