2017年11月 2日 (木)

9月号の歌

春に咲き春に散る花はらはらと君の背中を見送る四月

カレンダーどおりに生きる人たちが五月の谷間を歩く靴音

霜柱のような衣がよいと言う天ぷら職人の指しなやかに

橅、桜、オリーブならぶ木べらからやがてソースの香が立ちあがる

そこで(笑)うなよと思う夜こころはまっすぐ飛ばしてほしい

炎天に小さき獣の列となりスラヴ叙事詩を人は見にゆく

ひとりだと思わなければひとりではなかったんだと気づく水無月

(塔2017年9月号掲載歌・山下洋さん選)

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7月号5首目の歌を選歌欄評で取り上げていただきました。(近藤真啓さん)

2017年10月30日 (月)

NHK俳句11月号

縞馬も獅子も無き野の虫時雨

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兼題「虫時雨」で夏井いつきさんに佳作に選んでいただきました。

うたらばブログパーツ短歌第117回「運」

運河から銀河へ向かう舟を待つ圏外だねってふたり笑って

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「うたらば」ブログパーツ短歌テーマ「運」に採用していただきました。

8月号の歌

噛むことは生きてゆくこと みどりごの歯に新しい季語は生まれる

さとこさんと歌会で呼ばれ私の中のわたしがほんのり灯る

吟行の土手に教わる草の名はのげし、すかんぽ、きつねのえんどう

本心をかくしてとじるミステリー自白しそうにふくらむかばん

理解、恋、病、判断あれこれと苦しむことはあり日々は行く

トリノ駅を「鳥の駅」と聞く耳を持つ それをひとつの幸せとする

(塔2017年8月号掲載歌・池本一郎さん選)

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6月号3首目の歌を選歌欄評で取り上げていただきました。(木村珊瑚さん)

…ブログの更新を1か月忘れていました(^-^;

2017年9月 6日 (水)

7月号の歌

鑑定士になって桜の街を行く あれは二分咲き、これは五分咲き

花曇り、鳥雲に入る、鰊空 春はやさしく紗をかけてゆく

薄目あけ確かめている早朝の時計の針がやわらかくなる

いつの世のどこで会ったのかと思うかすかに記憶をくすぐる人と

首にある七つの骨をゆるませてしばしまどろむヒトとキリンは

てのひらがただ穏やかで泣けてくる何てことなき春の日なのに

(塔2017年7月号掲載歌・栗木京子さん選)

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うたらばブログパーツ短歌第115回「羽」

こどもらに礼きみたちを生んだからおそれず飛べた空があったよ

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「うたらば」ブログパーツ短歌テーマ「羽」に採用していただきました。

そして~
うたらばの田中ましろさんプロデュース。タイトル交換競詠「歌人のふんどし」2017という企画に参加しています♪
  ↓
http://www.kokoiru.com/fundoshi2017/

NHK短歌9月号

野焼きから七日すぎれば焦げ色はみどりに変わる そして春です

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お題「そして」で大松達知さんに佳作に選んでいただきました。

最近は投稿する余裕がなくて、このカテゴリーはこれで最後になってしまうかもしれません。
ほんの時々でも投稿できたらいいな、とは思うのだけれど。

2017年8月 8日 (火)

6月号の歌

養生中の札をかけられ細き枝かさかさと鳴る冬のひだまり

ホットヨガのレッスンを待つ十五分ふつふつと熱こもらせる髪

読みかけの歌集におとす栞紐うたの背筋にゆったりと添う

巣立ちゆく子供ふたりを見届けて幸福の木は葉をみな落とす

あかねさすティーダさよなら十年経て後部座席に子のいない春

(十年=ととせ)

(塔2017年6月号掲載歌・三井修さん選)

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4首目の幸福の木、ほとんど枯れ木状態になっていたものが、今はまた葉を繁らせていますclover
金沢の厳しい冬もベランダで越した強い子で、もう30年の付き合い…植物の生命力はすごいなぁ、と思います。

うたらばブログパーツ短歌第114回「待」

開演を待つ地下ホールのあかるみはやがて寄せくる音の器だ

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「うたらば」ブログパーツ短歌テーマ「待」に採用していただきました。

2017年7月 4日 (火)

5月号の歌

ころんだら落とすいのちと思いつつ冬の横断歩道を渡る

不本意なことは日々ある垂れこめた雲の上には満月がある

マグカップで指先あたためつつ握りそっとすべらす猫背のマウス

名の上の故の字さびしむ私のときは知らずに過ごしてほしい

弦楽のうねりがむずかる子のようでヨガのポーズがゆらいでしまう

廃屋の壁めきめきと新しい色を見せつつ壊されてゆく

(塔2017年5月号掲載歌・江戸雪さん選)

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3月号7首目の歌を選歌欄評で取り上げていただきました。(千葉なおみさん)

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