2017年9月
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うたらば

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2017年9月 6日 (水)

7月号の歌

鑑定士になって桜の街を行く あれは二分咲き、これは五分咲き

花曇り、鳥雲に入る、鰊空 春はやさしく紗をかけてゆく

薄目あけ確かめている早朝の時計の針がやわらかくなる

いつの世のどこで会ったのかと思うかすかに記憶をくすぐる人と

首にある七つの骨をゆるませてしばしまどろむヒトとキリンは

てのひらがただ穏やかで泣けてくる何てことなき春の日なのに

(塔2017年7月号掲載歌・栗木京子さん選)

☆゜・。。・゜゜・。。・゜☆゜・。。・゜゜・。。・

うたらばブログパーツ短歌第115回「羽」

こどもらに礼きみたちを生んだからおそれず飛べた空があったよ

☆゜・。。・゜゜・。。・゜☆゜・。。・゜゜・。。・

「うたらば」ブログパーツ短歌テーマ「羽」に採用していただきました。

そして~
うたらばの田中ましろさんプロデュース。タイトル交換競詠「歌人のふんどし」2017という企画に参加しています♪
  ↓
http://www.kokoiru.com/fundoshi2017/

NHK短歌9月号

野焼きから七日すぎれば焦げ色はみどりに変わる そして春です

☆゜・。。・゜゜・。。・゜☆゜・。。・゜゜・。。・゜

お題「そして」で大松達知さんに佳作に選んでいただきました。

最近は投稿する余裕がなくて、このカテゴリーはこれで最後になってしまうかもしれません。
ほんの時々でも投稿できたらいいな、とは思うのだけれど。

2017年8月 8日 (火)

6月号の歌

養生中の札をかけられ細き枝かさかさと鳴る冬のひだまり

ホットヨガのレッスンを待つ十五分ふつふつと熱こもらせる髪

読みかけの歌集におとす栞紐うたの背筋にゆったりと添う

巣立ちゆく子供ふたりを見届けて幸福の木は葉をみな落とす

あかねさすティーダさよなら十年経て後部座席に子のいない春

(十年=ととせ)

(塔2017年6月号掲載歌・三井修さん選)

☆゜・。。・゜゜・。。・゜☆゜・。。・゜゜・。。・

4首目の幸福の木、ほとんど枯れ木状態になっていたものが、今はまた葉を繁らせていますclover
金沢の厳しい冬もベランダで越した強い子で、もう30年の付き合い…植物の生命力はすごいなぁ、と思います。

うたらばブログパーツ短歌第114回「待」

開演を待つ地下ホールのあかるみはやがて寄せくる音の器だ

☆゜・。。・゜゜・。。・゜☆゜・。。・゜゜・。。・

「うたらば」ブログパーツ短歌テーマ「待」に採用していただきました。

2017年7月 4日 (火)

5月号の歌

ころんだら落とすいのちと思いつつ冬の横断歩道を渡る

不本意なことは日々ある垂れこめた雲の上には満月がある

マグカップで指先あたためつつ握りそっとすべらす猫背のマウス

名の上の故の字さびしむ私のときは知らずに過ごしてほしい

弦楽のうねりがむずかる子のようでヨガのポーズがゆらいでしまう

廃屋の壁めきめきと新しい色を見せつつ壊されてゆく

(塔2017年5月号掲載歌・江戸雪さん選)

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3月号7首目の歌を選歌欄評で取り上げていただきました。(千葉なおみさん)

うたらばブログパーツ短歌第112回「揺」

字を見ればわかる心の揺れがあり友は手紙の行間を来る

☆゜・。。・゜゜・。。・゜☆゜・。。・゜゜・。。・

「うたらば」ブログパーツ短歌テーマ「揺」に採用していただきました。

2017年6月 3日 (土)

4月号の歌

「くつしたちゃん」と呼ばれる猫の靴下に長いものあり短いものあり

チューニングの音のうねりは一点に絞られたのち空気に変わる

チェロの弦は指にあかるく弾かれて冬の心をのびやかにする

千年をもつといわれる羊皮紙のひつじの記憶たどりゆきたい

綺麗事ときれいなことは似てるけどインクの染みる加減が違う

エラー音に止まるルンバを背中から抱えて戻す 亀のようだな

『虚実妖怪百物語』を読みながら長くて深いお辞儀見ている

(弾かれて=はじかれて)
(虚実=うそまこと)

(塔2017年4月号掲載歌・永田淳さん選)

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2月号4首目の歌を選歌欄評で取り上げていただきました。(清水弘子さん)

2017年5月12日 (金)

3月号の歌

何度でも窓をひらいてたしかめる東の空の虹の気配を

惜別のこころで見ればなにもかも夕陽の色にかわる教室

金色の陽をまとい来よ枯野より子はやすやすと老いてゆくから

波頭ただまぶしくてその夏に別れた人が美しくなる

君は少し泣いた?と問われ立ち止まるその旋律を胸にひろげて

眠たくて祈りのように傾けた首はすべり台のさびしさだ

霜月の初雪は午後も降りやまずしんと冷たい夕刊届く

(塔2017年3月号掲載歌・前田康子さん選)

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うたらばブログパーツ短歌第110回「背」

エラー音に止まるルンバを背中から抱えて戻す 亀のようだな

知ることは背負うことだと思いつつ君の言葉をまっすぐに聞く

☆゜・。。・゜゜・。。・゜☆゜・。。・゜゜・。。・

「うたらば」ブログパーツ短歌テーマ「背」に2首採用していただきました。

また、うたらばフリーペーパー最新号「食べる」の佳作集にも一首掲載されています。
美味しそうな一冊ですcake

http://www.utalover.com/index.html

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